2021年1月現在、私たちの世界は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人々が直接交流しにくいコミュニティ分断の危機に瀕しています。一方で、2011年の東日本大震災発生当時、福島県は原発事故に見舞われ、人々の放射線被害への意識の違いなどから、人々が心から話し合うことがしにくいコミュニティ分断の危機に瀕していました。
新型コロナウイルスと東日本大震災、一見すると全く違うように見えるこの2つの危機の中で、私たちは「
コミュニティの分断」という同じ課題に再び直面しています。同じ課題ならば、東日本大震災にて培われた当時の試行錯誤は、時代を超えて新型コロナウイルスによって生じる課題への試行錯誤としても活用できるはずです。
一例をあげれば、東日本大震災の支援として考案された「
親子遊びと親ミーティング」という活動は、もともとは放射線不安により分断していた親子のコミュニティを、保育士や心理士などの専門職を交えたグループワークによって再接続するための活動でした。この東日本大地震で考案された活動を、コロナ禍においてもビデオ通話アプリを用いて開催することで、コロナ禍によって分断された親子のコミュニティを再接続する活動として、形を変えて活用されています(
オンライン版 親子遊びと親ミーティング)。
このように、これまでに行われた様々な活動の記録を、現在とそして未来の人々が活用しやすいように記録し、次の時代の危機に対応するためのサポート資源として繋げていくことを「私たちの活動記録」は目指します。