お知らせ

2022.02.19

2021JAIMH設立記念郡山大会の報告と、オンデマンド配信のお知らせ

2021JAIMH設立記念郡山大会の報告と、オンデマンド配信についてお知らせします。

2021JAIMH設立記念郡山大会の報告

去る12月11日(土)・12日(日)の二日間、福島県郡山市にて新生JAIMH全国学術集会設立記念大会「震災後10年 紡ぐ子どもの未来」を開催しました。感染対策のためオンラインとなりましたが、約200名が参加しました。

まず市民公開講座では、日大工学部の岩城一郎教授からサステナブルな子どもの環境の創造を学び、小児科医菊池信太郎先生から震災後の子どもたちの心身の発達状況とその問題、絵本作家いせひでこ様からは母と子の命の響き合い、即ち私たち学会の土壌となる学びを深めました。

開会式では、秋篠宮皇嗣妃殿下より賜ったお言葉が読み上げられました。品川 萬里郡山市長からご挨拶、さらにWAIMH事務局長カイヤ・プーラ博士からはZOOMでメッセージをいただきました。カイヤ先生は、WAIMH世界乳幼児精神保健学会の歩みを振り返るとともに、渡辺会長をはじめとする日本人の功績を紹介しました。加えて自国フィンランドの乳幼児精神保健のプログラムを紹介、その中の新たな試みは福島の支援から影響を受けたとも述べていらっしゃいました。私たちの学会がWAIMHとしっかり繋がり、私たちの実践が世界に届き相互に影響し合っていることを確認してうれしく思いました。

シンポジウム1では震災後に傷ついた愛着の問題を取り上げ、保育現場や児童養護施設での取り組みを発表してもらった後、社会的養護を受け育った当事者の声を聴きました。彼らの逞しさレジリエンスに感動し、愛着を守り促す支援の大切さを共有しました。

2日目は、会員のポスター発表の後、長谷川京子先生の離婚後の共同親権についてのレクチャーと招待講演がありました。BRAC大学エラム・マリアム博士にロヒンギャ難民キャンプでの人道的遊び場支援HPLの実践をZOOMで講演していただき、子どもの心のケアの対策はその文化に根差した土着の遊びとそれができる安全なあそび場の支援が大切であること、震災後の福島の支援でも同様であったことを意見交換しました。

シンポジウム2では、震災後の支援の展開を展望しました。震災直後より本会への支援を継続してくださるノンフィクション作家柳田邦男先生に「失われたふるさとからの再生」と題し、故郷喪失の親子をどう支えるかを論じていただきました。「いわき市民放射能測定室」事務局長鈴木薫様には放射能汚染の故郷に生きて子どもを守るお母さんたちの実践と自らの体験を語る力、NPO法人ハートフルハート未来を育む会理事長の冨森崇氏には母子の愛着を育む「親子遊びと親ミーティング」の支援とコロナ禍への展開を話してもらいました。

このように本大会は、実践的でリアルな子どもの支援・精神保健を検討し学び合い、世界への繋がりを確認し発信する機会となりました。大会開催へのご協力に感謝しお礼申し上げます。

JAIMH日本乳幼児精神保健学会
第1回全国学術集会設立記念郡山大会実行委員会
大会長 成井香苗

オンデマンド配信のお知らせ

2022年3月19日まで、2021JAIMH設立記念郡山大会のオンデマンド配信に参加いただけます。

参加申し込みURL
https://japan-aimh.smartcore.jp/M021/forum/onndemannd1/top
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